料理歳時記
文:曽根雅典[三軒茶屋nicolas] 絵:佐々木裕 柿 「その翌る朝、台所の窓から柿の梢を見あげると、青い実一つ残らずみんなもいであって、柿の木の下には、柿の落葉がいっそうたまっていた。 淵子ちゃんが何かひとりごとを云… 料理歳時記 の続きを読む
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文:曽根雅典[三軒茶屋nicolas] 絵:佐々木裕 柿 「その翌る朝、台所の窓から柿の梢を見あげると、青い実一つ残らずみんなもいであって、柿の木の下には、柿の落葉がいっそうたまっていた。 淵子ちゃんが何かひとりごとを云… 料理歳時記 の続きを読む
その先になにがあるの? 見上げた空からこぼれ落ちる月。 光を掬おうと手をかざしてみる。 余命幾許かのため息交じりの歌が聴こえる。 そこにいるのは誰? 正しいものが正しい世界ならわかりやすくていいのにな。 この先はどうなる… tell me a little / David Mark の続きを読む
文:重藤貴志[Signature] 『イソップ寓話』の中に「アリとキリギリス」という一篇がある。 あまりにも有名な物語だが、そもそも冬に飢えるのはキリギリスではないそうだ。 インターネットで調べ物をしている最中に脱線して… キリギリスの災難 の続きを読む
文と絵:小林賢恵 和菓子屋の角を曲がる。 まっすぐの道が続く。 この先には海がある。 いまはまだ見えないし、 波の音も聞こえないけれど、 道の先がなんとなく明るくて、 「海がある」とわかる。 三方を山に囲まれ、 海に開け… 夏のはじまり の続きを読む
文と写真:碇本学 秋の空をくるくると回って たまゆらった たたたゆるる ふんわりと髪の毛踊っていたあの子 細い腕が白くて 回り続ける世界で 夜になると見えなくなっても 続いてくそれぞれのシステム 道しるべが欲しいのです … たたたゆるる の続きを読む
文と絵:山田タクヒロ 「もう、ここにきて何日目になるかな。 島にはオレンジの実がなるし、魚も捕れるから食べ物は大丈夫。 そして、何よりレコードが聴けるっていうのがありがたい。 カバンの中に入ってたのはこの1枚だけだけど、… 『RECORD JUNKIE ANIMALS』 There is nothing more to say (RJA-005) の続きを読む
文:大塚いちお 題字:河村杏奈 Kiss To Domino / GREAT3 1、2ときたら、3、4ときて、567と続くのだろう。 ワン・ツーときたらきっとスリー。 ドミノが倒れてくように何事も。 理性的… 往復書歌 の続きを読む
文:曽根雅典[三軒茶屋nicolas] 絵:佐々木裕 稲妻(エクレア) 『「みんな幸せそうだね。僕だけが不幸みたいだ」 うつろな哀しそうな声に聞こえた。 「そんなことありませんよ。あのカップルたちだってそのうち別れるんで… 料理歳時記 の続きを読む
文と音楽:田辺マモル 自分の作った歌について自ら解説をするのはたぶん野暮なことなのだろう。多くのアーティストが、インタビューでそう言っている。説明できないから歌にしてるんだとか、思いはすべて作品にこめたとか… 「東京タワーの歌を作って」と彼女は言った の続きを読む