盗まれたものの行方
文:重藤貴志[Signature] さっきまで机の上にあったボールペンが消えた。 ほんの数秒前にメモを取り、そこに置いたのに。 集中力に欠けている上、注意力が散漫なせいか、 昔からいろいろなものをなくしては探し回ってきた… 盗まれたものの行方 の続きを読む
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文:重藤貴志[Signature] さっきまで机の上にあったボールペンが消えた。 ほんの数秒前にメモを取り、そこに置いたのに。 集中力に欠けている上、注意力が散漫なせいか、 昔からいろいろなものをなくしては探し回ってきた… 盗まれたものの行方 の続きを読む
文:重藤貴志[Signature] 日常の品としてつくられたものが芸術として評価されることがある。 たとえば、気の遠くなるような精緻な細工が施されている壺や皿。 熟練の職人たちによる作業の積み重ねが、それを見る者の感動を… 日常に美しさを の続きを読む
文:重藤貴志[Signature] 言葉を交わさなくても、言いたいことが伝われば――。 誰にでも、年に何度かはそう思う瞬間があるのではないか。 人が言葉を手に入れる前、遥かな昔はどうしていたのだろう。 視線や唸り声、身振… 何も言わなくても の続きを読む
文:重藤貴志[Signature] 年の瀬が迫るにつれ、何かと気忙しくなってくる。 ラジオからはクリスマス・ソングが流れはじめ、 ケーキの予約を急かすコマーシャルが焦りを助長する。 一年が過ぎるのは、どうしてこんなに早い… 時、留まらず の続きを読む
文:重藤貴志[Signature] ずっとPCのキーボードを叩いていると、 手が大きな溜め息をついたような気がする。 特に痛みを感じるわけではないけれど、 無言で「ほかのことをさせてくれ」と訴えてくる。 そんなときは、万… 手が失ったもの の続きを読む
文:重藤貴志[Signature] 普段よりも長い距離を歩くと、翌日には足の裏が痛くなる。 最大の原因は、不摂生と運動不足であることは間違いない。 だが、踏みしめる地面の硬さも大きく影響しているだろう。 アスファルトは硬… 土までの距離を思う の続きを読む
文:重藤貴志[Signature] 下手の横好きだが、自分で料理をするのは苦にならない。 ベースになっているのは、何と言っても母のつくる食事である。 「家事は嫌い、料理は面倒」と笑いながら公言する母だが、 いつもその手際… 厨房へ入り浸る の続きを読む
文:重藤貴志[Signature] 少なくとも約50万年前頃から人類は火を焚いていたといわれている。 しかし、機械化が進むうち、私たちは急速に焚き火から遠ざかった。 スイッチ一つで簡単に点火できるクッキングヒーターは便利… 焚き火の持つ効能 の続きを読む
文:重藤貴志[Signature] 物事を理解するためには、段階を踏まなければならない。 特に未知との遭遇は、意志の疎通に膨大な時間が必要になる。 その時間を一気に短縮したのがインターネットだろう。 世界中からアップロー… そこへ至るまでの道のり の続きを読む
文:重藤貴志[Signature] 「句調はずんば舌頭に千転せよ」という言葉がある。 松尾芭蕉の高弟である向井去来が書き遺した言葉だ。 どうしても良い文章が書けないときは、 何度でも口に出して確かめてみればいい。 簡単な… 舌頭千転 の続きを読む