戦争に向かうのはやる気のあるバカがトップにいるときだというのをリアルタイムで見せられている。日本をはじめ世界の至るところで。人は学ばない。そして手に負えないものを作って悦に入る。科学という化け物を取り扱う人こそ倫理や哲学が必要だ。文理と分ける教育がすべておかしくしている。
安吾の言う「学問は、限度の発見だ。私は、そのために戦う。」まさにこれ。こういうことを言う作家や知識人が現代にはいないのが悲しい。売れることばかり考えた結果売れないものを大量生産する社会。明らかに構造がおかしくなっていることにみんな気がついているのに変わろうとしない。
社会を変えるのは困難だ。ならば自分を変えるしかない。コーヒー業界に入ってすぐに思った。ここにいては駄目になる。本を出版したときも同じ。ここじゃないどこか。限界にきている構造化で生き延びようとするのではなく自分で構造を作る。そうして気がつくと20年。本業がなにかわからないくらい多様なことをやっている。
だけど全部根本は同じ。どこにもカテゴライズ出来ないし、ありそうでないものばかり。コーヒー豆だけ販売しているコーヒーロースターって案外いない。そこに文章を書き本を作る。ライブの出来る場所でお菓子を作りワインを売り服を売る。定期的に展示をやるギャラリー機能もある。
どこまでも行くのでなく自分の限度を見つける。そのために勉強するのだ。成長や成功を目指すのではない。自分は何が出来ないのか。ここらへんで止めるほうがいい。自分は間違っているのではないのか。常に自問自答すること。そのために本を読み、人話す。学問は、限度の発見だ。私は、そのために戦う。今こそこの言葉を!